国際金融
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経済指標を読み解く力をつけるために国際金融を勉強してみる。
レポ取引†
- 「翌日物レポによる資金供給が云々…」のレポとは、債券レポ取引のことをさす。
- 債券レポ取引のレポはリパーチャスの意味で、買戻し条件付の意味。
債券の貸し手 | | 債券の借り手 |
債券 | -> | |
| <- | 担保金 |
債券金利 | -> | |
| <- | 品貸し料 |
- 債券の貸し手にとっては資金を調達できるメリットがある。
- 債券の借り手にとっては空売りの決済ができるメリットがある。
某番組からコピペ†
CD 譲渡性預金 第三者に上と可能な銀行の預金証書
TB 割引短期国債
金融の錬金術から†
- 社会科学においては観測者自体が現象の一部である。
- 社会科学において観測者は現象を正しく観察しているとは限らない。
- ファンダメンタルが市場に影響を与えると同時に市場がファンダメンタルに影響を及ぼす。
- 再帰的プロセスには自己強化的プロセスと自己修正的プロセスがある。
- 現在の市場は支配的なバイアスに従う。
- 潜在的トレンドが転換し,やがて支配的なバイアスが反転するとき,暴落する。
市場は効率的で予測不可能なのか?†
- 日足以下の短期の為替レートの変化率は一般に正規分布に比べて中央の山が高く,裾野が広い。
- つまりボックス相場とレンジブレイクを繰り返している。
- 週足,月足と長期にわたるにしたがって正規分布に近づく。
- すべての情報は為替レートに織り込まれなければならない。
- なぜなら,レート上昇要因が発生したとして,即座に期待レートまでレートが上昇しない場合,無限の裁定機会が生じることになるから。
- ランダムウォーク
- 市場は効率的で,情報はすべてレートに織り込まれる。
- レートの変動は現在知られていない情報に基づいてのみ起こる。
- よってレート変動の短期的予測は不可能である。
- 投機的バブル
- 市場は効率性から乖離する。
- テクニカル分析に基づく取引をノイズ取引という。
- 自己強化的過程
- ファンダメンタルズや投機による為替レートの変動
- ノイズ取引者によるレート変動の増幅
- ファンダメンタルズ価格からの乖離増大の期待発生
ユーロ市場†
- ここでユーロは通貨のことではない。
- 歴史的に国外市場はロンドンをはじめとするヨーロッパ中心だったことから。
- 現在ではオフショアと呼ばれるようになっている。
- 外国債市場は外国居住者が国内で起債する国内市場
- ユーロ債市場は外国居住者が国外で起債する国外市場
- サムライ債は日本国内で起債された円建ての外国債
- ユーロ円債は日本国外で起債された円建ての外国債
- ヤンキー債は米国国内で起債されたドル建ての外国債
- ユーロドル債は米国国外で起債されたドル建ての外国債
- ユーロダラーとは米国の通貨制度の枠外にあるドル通貨のこと
- ユーロ円やユーロユーロもある。
- 通貨ペアの場合,ユーロ・ダラー,ユーロ・円,ユーロ・ユーロというように
中点,またはハイフンで区別する。
イールドカーブ†
- London Inter-Bank Offered Rate, LIBORはロンドンの銀行間の短期金利
- スワップレートとは,LIBOR金利に対して交換可能な固定金利レート
- イールドカーブとは縦軸に金利,横軸に期間をとったグラフ
- 右肩上がりのイールドカーブを順イールドカーブという。
- 右肩下がりのイールドカーブを逆イールドカーブという。
- 財政逼迫等将来にマイナス要因があると現れる場合がある。
- 某銀行の強引な販売で問題になった金利スワップのレートはスワップレートのイールドカーブから定められる。
- スポットレートはスワップレートから算出する割引率カーブなのでインプライドゼロイールドとも言う。
- 米ゼロクーポン債は割引価格で販売され,額面価格で償還される。途中で利払いがないのでゼロクーポン。
為替レートの長期的変動要因†
- Nominal exchange rateとは僕らが一喜一憂している名目為替レート。
- レート表示には直接表示と間接表示がある。
- 直接レートとは外貨1単位の自国通貨建て価格
- 間接レートとは自国通貨1単位の外貨建て価格
- Effective exchange rateを実効為替レートという。
- 実効為替レートとは複数の外国通貨に対するある通貨の平均価値
- Purchasing Power Parity, PPPを購買力平価という。
- P1, P2を物価水準,Sを為替レートとするとP1 = S * P2となるという考え方がある。
- これによるとインフレ率が相対的に高い国の通貨価値は減価することになる。
- インフレ懸念→USDJPY下落?
- Real Exchange rateを実質為替レートという。
- 実質為替レートは2カ国間の物価水準の相対価格
- 物価水準としては以下のものかその変化率が用いられる。
- Consumer Price Index, CPI, 消費者物価指数
- Wholesale Price Index, WPI, 卸売物価指数
- Producer Price Index, PPI, 生産者物価指数
- 最近のメジャー通貨ペアにおいては為替レートの決定に物価水準は支配的でないと思われる。
- Covered Interest Parity, CIPをカバード金利平価という。
- 自国通貨建ての無リスク運用と外国通貨建ての無リスク運用+為替フォワードヘッジの収益率が等しいという考え方。
- Uncovered Interest Parity, UIPをアンカバード金利平価またはオープン金利平価という。
- 金利差が期待減価率に等しくなるという考え方。
- つまり高金利通貨は減価する。
マネーサプライとマネタリーベース†
マネーサプライMは現金通貨Cと当座性の預金DDの和
銀行は預金DDの一定率rを法定準備預金BDとして日銀に預金する必要がある。
マネタリーベースMBは現金通貨Cと法定準備預金BDの和
預金は現金通貨の一定割合kであると近似する
以上より
- M = (1 + k) x DD
- MB = k x DD + BD = (k + r) x DD
よって
ここでmmは通貨乗数で
- mm = (1 + k) / (r + k) > 1
結論としてはマネタリーベースが増減するとそれより大きくマネーサプライが増減する。
- 中央銀行が自国通貨買い(売り)介入するとマネタリーベースが減少(増加)する。
- マネタリーベースは通貨当局にとっては借りているものだから負債。
- 資産である外貨を売却(購入)すると負債が減少(増加)する。
もちろん外為介入以外の要因,例えばrの変化によってもMBは変化する。
- 疑問
- 日銀の量的緩和政策というのはマネーサプライを増加させるということだからMBも増加するよね?
- 日銀砲(円売りオペ)は当然MBを増加させるよね?
GNPとGDP†
中学校で習った。
- 国民総生産GNPはある国の居住者が生産した富。
- 国内総生産GDPはある国で生産された富。
もし,世界がA国とB国の2ヶ国だけで,A国の居住者がB国で生産しているなら,
- A国ではGNP > GDP
- B国ではGNP < GDP
A国がB国に工場を作るなど,対外投資している場合を考える。
- A国はB国に対する対外純資産が蓄積し,経常収支は黒字。
- B国はA国から借り入れしているから経常収支は赤字。
- 経常収支は実体的取引を表す。
- 資本収支は金融的取引を表す。
- 国際収支表は国の貸借対照表。